東北紙工株式会社
常務取締役兼グラビア事業部長
長谷川秀一氏
採用企業インタビュー
明治43年(1910年)創業、100年以上の歴史と実績を持つ東北エリア有数の総合印刷会社です。 企画・デザインから、オフセット印刷、食品などのパッケージ印刷、グラビア印刷、納品まで自社一貫体制のワンストップ対応が強みです。 1世紀にわたり研ぎ澄まされた高度な印刷技術と、創業時から変わらないアグレッシブなフロンティアスピリッツを武器に、新しいメディアや環境配慮の時代に柔軟に対応し続けています。
誠実で素直。職場の空気を明るくする成長意欲。
- 当校広報担当:
- さっそくですが、御社に入社した卒業生の「最初の印象」を教えてください。
- 長谷川さん:
- 全体として「誠実さ」と「素直さ」が強く感じられましたね。挨拶がハッキリしていて、年齢や立場に関係なく相手の話を真剣に聞こうとする姿勢がとても印象的でした。
- 当校広報担当:
- 挨拶や聴く姿勢など、社会人としての基本がしっかり身についていたんですね。
- 長谷川さん:
-
そうですね。印刷物を扱う会社らしく、ものづくりへの関心や丁寧さを大切にしている様子が言動の端々に表れていましたし、分からないこともそのままにせず、積極的に質問して、メモを取る姿からは成長意欲の高さも伝わっていました。
新人らしい緊張感はありつつも、先輩社員の助言を素直に吸収しようとする姿勢もあって、職場の雰囲気にも前向きな影響を与える存在として、今後の活躍がすごく楽しみです。
課題解決のプロセスから溢れ出る、入社後の高い伸びしろ
- 当校広報担当:
- 採用の際、ポートフォリオを見て「おっ、いいね」と感じたポイントはどこでしたか?
- 長谷川さん:
-
作品の完成度そのものよりも、そこに至るまでの「考え方」「自分のPR」が丁寧に言語化されていた点ですね。
どの作品でも、課題設定からリサーチ、試行錯誤、そして最終デザインまでの流れが明確で、デザインを感覚ではなく“伝える手段”として扱っている姿勢に惹かれました。 - 当校広報担当:
- なるほど。見た目の美しさだけでなく、思考のプロセスがしっかりと見えていたと…。
- 長谷川さん:
-
その通りですね。レイアウトや余白の使い方などポートフォリオ全体の見せ方にも配慮があって、読み手が迷わず作品の魅力を受け取れる構成になっていたこともすごく印象的でした。
自分の技術だけではなく「自分なりの発見」や「挑戦した跡」が見えるところに、今後の伸びしろも感じられ、「あ!この人は入社後に目標を持って行動すれば、さらに伸びるだろうな」と素直に思いました。
デザイン力と同等に大切なコミュニケーション能力
- 当校広報担当:
- ポートフォリオは作品の出来栄えだけでなく、見せ方も重要ですよね!ちなみに、ポートフォリオ以外ではどんなところを見ていますか?
- 長谷川さん:
-
「現場と一緒にものづくりを進めていけるか」という姿勢の部分だと思います。
どれだけ良いデザインを作れても、現場との連携や指示の理解ができなければ、最終的な仕上がりに影響が出てしまいます。
そのため、素直さやコミュニケーションの丁寧さ、相手の意図を聞き取ろうとする姿勢といった、基本的な態度はとても大切だと感じています。 - 当校広報担当:
- デザインスキルと同じくらい、人としての基本的なコミュニケーションが重視されるということですね。
- 長谷川さん:
-
そうです。あとは、トラブルが起きたときに落ち着いて対応できるか、細かい確認作業を根気よく続けられるかといった「仕事の基礎体力」も重視しています。
デザイン力はもちろんですが、印刷物が正しく仕上がるまで責任を持って関わる姿勢が、新人のうちは特に大切です。
「現場に強いデザイナー」を育てる第一歩
- 当校広報担当:
- では、新人デザイナーが最初に任される仕事ってどんな内容ですか?
- 長谷川さん:
-
「いきなりデザイン作って!」ではなく、まずは現場を理解するための実務寄りのタスクが中心となります。
比較的小規模な案件のデータづくりや、先輩デザイナーのサポート業務ですね。具体的には、入稿データの調整や色のチェック、レイアウトの微修正、パーツの作成など、印刷物が正しく仕上がるために欠かせない作業を担当してもらいます。 - 当校広報担当:
- デザインを作る仕事よりも地味に感じる仕事ですが、欠かせない大事な仕事ですよね。
- 長谷川さん:
-
まさにそうです。印刷会社では、印刷工程・紙の特性・色管理などの基本を理解し、現場と連携できる「現場に強いデザイナー」としての土台を作ることが何より重要なんです。
私自身、細かい作業や丁寧な確認がそれほど得意ではないので…。
最初のこうした工程をしっかり積み重ねながら、先輩や印刷現場の意図を吸収し、早い段階で戦力になれるよう成長していってほしいと考えています。当社は「単なるデザイン作成会社ではなく、印刷会社である」ことを意識してほしいですね。
デザインと製造を繋ぐ。仕上がりを支える現場への思いやり。
- 当校広報担当:
- デザインと印刷の両方を手がける御社ならではの新人教育ですね。では、現場で活躍するデザイナーの共通点はありますか?
- 長谷川さん:
- 「デザインを作る力」と「現場のことを想像する力」の両方を持っていることです。印刷は、パソコン画面で綺麗に見えるだけでは不十分で、紙やフィルムの特性、インキの乗り方、トンボや塗り足しの設定、仕上がりサイズの精度など、工程全体を理解してはじめて完成度が高まります。活躍している人ほど、こういった「現場でトラブルが起きないデータ」を作ることを徹底していますね。
- 当校広報担当:
- 現場への思いやりがデータに…!
- 長谷川さん:
-
そうです。現場への気配りや思いやりがデータに現れていきますね。
営業マンや現場スタッフとのコミュニケーションを丁寧に取り、相手の意図をくみ取りながら作業ができる人ほど、仕上がりのクオリティも安定していると感じます。
私も、デザインと製造工程をつなぐ役割をしっかり果たせるように、細かい確認や調整を大切にしながら、現場が苦労せず安心して扱えるデータづくりを身につけていきたいと考えています。 - 当校広報担当:
- やはり社内でのコミュニケーションが大切なことがよくわかります!
画面の絵が「実物」になる感動とやりがい
- 当校広報担当:
- では、クリエイティブ業界で働く「楽しさ」と「しんどさ」を率直に教えてください。
- 長谷川さん:
-
楽しさを一番実感するのは、やっぱり自分が関わったデザインが「形として手に取れる瞬間」です。
画面の中で作っていたものが紙の質感やフィルム材質、色味とともに実物として仕上がると、毎回やりがいを強く感じます。印刷物は、完成したときに「誰に届くのか」まで想像できるので、その社会とのつながりも大きな魅力だと思います。 - 当校広報担当:
- 実物として手に取れる感動は印刷業界ならではですよね。では、逆に「しんどさ」はどんなところでしょうか?
- 長谷川さん:
-
「時間」と「正確さ」のプレッシャーを同時に求められる点です。
納期は絶対で、わずかな設定ミスが印刷全体に影響するため、細かな確認や修正が欠かせません。
でも、その大変さがあるからこそ、完成したときの達成感が何倍にも膨らむんです。
楽しさとしんどさの両方を前向きに受け止めながら、印刷会社でしか味わえない成長を積み重ねていただければと思います。
「なぜ?」と考える習慣が、プロの表現力と説得力を育てる。
- 当校広報担当:
- それでは最後に、この業界を目指す高校生に、アドバイスをお願いします。
- 長谷川さん:
- 「ものを見る視点を少しだけ深くする習慣」を早いうちから身につけてほしいと思います。街のポスターや雑誌の紙質、商品のパッケージを見て、「なぜこの色なのか」「どう並べると読みやすいのか」と意図を考えるだけで、デザイナーとしての基礎力がぐっと伸びます。
- 当校広報担当:
- それなら今すぐにでもできそうです!
- 長谷川さん:
-
もう一つ大切なのは、「デザインは自分だけで完結しない」ということです。
印刷物は、営業・製版・印刷・加工など、たくさんの工程を経て仕上がります。
だからこそ、素直に学び、丁寧にコミュニケーションをとれる姿勢が、どんな技術よりも大きな武器になります。
学生のうちは、「表現力を伸ばすこと」だけでなく、「相手に伝えるためにどう工夫するか」 を意識してデザインに向き合ってほしいですね。
その積み重ねが、印刷物として形になったときに強い説得力を持ちます。印刷のデザインには、画面上では味わえない、手で触れられる質感や完成の喜びを胸に、自分のペースで楽しみながら学び続けてほしいなと思います! - 当校広報担当:
- 印刷ならではのモノづくりの魅力と、プロとして大切な姿勢が詰まった素敵なお話をありがとうございました!