Teacher&Student
学生対談
3DCG科
Teacher
田中 雅継先生
3DCGデザイナー
Student
岡部 海鈴さん
3DCG科2年(尚志高等学校卒)
Student
八巻 颯太さん
3DCG科2年(山形県立米沢鶴城高等学校卒)
Teacher
田中 雅継先生
3DCGデザイナー
Student
岡部 海鈴さん
3DCG科2年(尚志高等学校卒)
Student
八巻 颯太さん
3DCG科2年(山形県立米沢鶴城高等学校卒)
ニチデを選んだ理由
- インタビュアーA:
- 本日はよろしくお願いします。CG科は人数も少ないですし、田中先生は教科担当でもあるから、普段からかなり密にコミュニケーションを取っているんじゃないですか?
- 田中先生:
- そうですね、ガッツリ喋っています。
- インタビュアーA:
- では、まずお二人がニチデに入学した「決め手」を教えてください。
- 八巻さん:
- オープンキャンパスで「先生との距離が近い」という話を聞いたことです。実際、授業でも先生方が親しく話しかけてくださって。雰囲気が良さそうだなと感じたのが一番の理由です。
- インタビュアーA:
- 他の学校も見に行きましたか?
- 八巻さん:
- はい。きっちりした雰囲気の学校もありましたが、自分にはニチデの親しみやすさが合っていました。
- 岡部さん:
- 私は少人数制のクラスに惹かれました。体験授業を受けた際、先生と生徒が雑談を交えながら進めていて、すごく仲が良さそうだったんです。ここなら質問もしやすいし、いろいろ学べるんじゃないかなと感じました。
- インタビュアーA:
- 田中先生から見て、ニチデはどんな学校だと思いますか?
- 田中先生:
- 全学科がデザインに特化しているのが最大の特徴ですね。先生も学生も「デザイン」という一本の軸で繋がっているので、学科が違っても話の共通点を見つけやすいんです。やっている手法は違っても、言わんとすることは分かる。この共感のしやすさは、デザイン特化校ならではの強みだと思います。
- 面接で:
- 強い」と感じる学生とは
- インタビュアーA:
- 就職活動を経験してみて、お二人は「こういう学生は就職に強い」と感じるポイントはどこだと思いますか?
- 岡部さん:
- 猪突猛進な人ですね(笑)。単に真面目なだけじゃなく、「これを作りたいから全力でやる」という熱意のある人。一つのことに固執して追求できるクリエイター気質な方は、やはり強いと感じます。
- 八巻さん:
- 柔軟な考え方ができる人だと思います。固定概念に縛られず、他人の意見を素直に取り入れて自分をアップデートしていける人が評価されるのではないでしょうか。
- インタビュアーA:
- 採用側の視点も持つ田中先生はどう思われますか?
- 田中先生:
- 自分が関わった作品を「きちんと自分の言葉で説明できる」学生は強いですね。作品のクオリティも大事ですが、それ以上に「ここはこういう意図やこだわりを持って作った」と熱量を持って喋れるかどうか。そういう子はきっかけさえ掴めば、どんどん自分の力で伸びていけると感じます。
この分野にハマったきっかけ
- インタビュアーA:
- 皆さんがこの分野を目指したきっかけは何ですか?
- 八巻さん:
- 中学生のころにハマった『モンスターハンター:ワールド』の『アイスボーン』ですね。もっと世界観を知りたくて分厚い設定資料集を買ったんです。そこでモンスターの造形や大きさに魅了されて、「自分でもこんな世界を作ってみたい」と思ったのが始まりです。
- 岡部さん:
- 私は幼稚園の頃に遊んでいた初音ミクの『プロジェクト ディーヴァ』」のエディットモードです。キャラクターを躍らせたりカメラワークを自分で作ったりすることにどハマりしました。最初はイラストの道も考えましたが、3DCGに触れるうちに、高校生の頃には「作る側になりたい」と明確に意識するようになりました。
- 田中先生:
- 私は小5の時に当時のOSが入ったPCを与えられたのがきっかけです。家庭用ゲーム機とは違って、PCだと中身の「テキストエディタ」や「画像ファイル」が見えたんですよ。「あ、こういう要素を構成すればゲームが作れるんだ」と理解したのが始まりですね。
- インタビュアーA:
- 開発者としての目覚めが早い! 最初からデザイナー志望だったんですか?
- 田中先生:
- 実は最初はサウンドクリエイターになりたかったんです。中学生の時に出会った『FF10』で初めて歌付きのゲームを体験して、その演出に感動したんですよ。でも、地元にサウンドを学べる学校がなくて。
- インタビュアーA:
- そこからデザイナーの道へ……?
- 田中先生:
- そうなんです。「プログラマーは英語が難しそうだし、消去法なら絵は少し描いていたからデザイナーでいっか」くらいの感じで学校を選び、そのままゲーム業界に入りました。
- インタビュアーA:
- 消去法だったとは意外です(笑)。今でもサウンドへの未練があったりしますか?
- 田中先生:
- 欲はありますね。昔エレキギターをやったんですが、あまりの重さに中3で肩を壊して諦めました(笑)。今はPCで手軽にシミュレーションできますが、仕事にするには敷居が高いので、趣味の範囲で楽しむのがいいかなと思っています。
刺激を受けた作品やトレンド
- インタビュアーA:
- 最近、刺激を受けたニュースや作品はありますか?
- 八巻さん:
- 最近プレイした『都市伝説解体センター』です。伏線や謎の回収がものすごく綺麗で、普段触れないジャンルでしたが新鮮でした。カメラアングルなどは自分の制作にも活かせそうです。
- 岡部さん:
- 私は『レフト フォー デッド 2』の無印を久しぶりにプレイしました。今と比較すると操作性に不便さはありますが、限られた環境での演出手法などは、今の視点で見ると逆に活かせるものがあるなと感じました。
- 田中先生:
- 私は技術的なことよりも、指導者として影響を受けたものがあります。刀(株式会社刀)の森岡さんの育成論です。「不得手ではなく得手を伸ばす」という考え方は、後輩指導や学生へのアドバイスの基盤になっています。
学生時代に戻れるなら何を学ぶ?
- インタビュアーA:
- もし学生時代にタイムスリップできるなら、田中先生は何を学びたいですか?
- 田中先生:
- デッサン一択ですね。デザインの基礎観察力と、捉えたものをアウトプットする力。これを一番教育できるアナログの基礎中の基礎がデッサンだと思っているからです。デッサンはモチーフや俯瞰で見られる広さ、道具など、環境が用意されていないと絶対にできないもの。学生という、その環境が用意されている立場なら、一番に勉強したいですね。
- インタビュアーA:
- デッサンが3Dのモデリングやモーション制作にどう活かされるのでしょうか?
- 田中先生:
- ゲーム制作はチームプレイです。例えば、イラストレーターが考えたデザインをもとに3Dモデルを起こす際、資料からどれだけの情報を読み取り、忠実に再現できるかがモデラーの能力と私は考えています。資料を50%しか読み取れなければ、残りの50%を埋めるためにヒアリングという非効率な工程が発生します。デッサンで観察力と出力能力を高めれば、人に聞く時間は減り、極論0になれば最もスムーズに仕事が進みます。「資料を渡せばこれだけのものを作ってくれる」という信頼は、デザイナーにとって最大の武器です。3Dモデルを作り続けるだけでは身に付かない、表現の大元がデッサンなんです。
- インタビュアーA:
- 基礎こそが現場でのスピードと信頼に直結するということですね。学生のお二人は、追加で学びたいことはありますか?
- 岡部さん:
- 1年生が楽しそうに使っているSubstance 3D Painter※ですね。直感的に質感を設定できるので、作業スピードが上がります。時短できた分、さらにクオリティを磨く時間に充てられるので。
- 八巻さん:
- 僕は「モーション制作」をもっと深掘りしたかったです。カクカクの状態から人らしい動きになっていく過程が楽しくて。出来上がった時の達成感がすごいんですよ。
- 注:
- ※Substance 3D Painter(サブスタンス 3D ペインター)<br>3DCGモデルに質感(色、光沢、凹凸など)を描き込むための業界標準ツールです。直感的にモデルへ直接ペイントできる操作性が特徴で、岩、布、金属といったリアルな質感の素材(プリセット)が豊富に用意されています。作業時間を短縮しつつ高品質な表現ができるため、近年のゲーム制作や映像制作の現場では欠かせないツールとなっています。
高校生へのアドバイス
- インタビュアーA:
- 最後に、進路を考えている高校生へのメッセージをお願いします。
- 岡部さん:
- 「早め早めの行動」です。学校調べもそうですし、少しでも興味があるなら入学前にツールに触れておくといいです。後悔する前に動き出してください。
- 八巻さん:
- 「計画性」ですね。やりたいことを見つけたら一気にやろうとせず、一つずつ筋道を立てて進めていくのが大切だと思います。
- 田中先生:
- 「自分がやりたいから」だけで将来を決めるんじゃなく、「自分がやった結果、誰かに影響を与えたもの」で方向性を決めるといいかなと思っています。 料理でもゲームでも、誰かが「美味しかった」「楽しかった」と言ってくれる他人の存在が関わることで、自己完結の外にあるモチベーションや誇りが生まれます。 もしゲームをやりたいなら、一旦形にして誰かに見せ、人の心を動かすまでを経験してみてください。 誰かに見てもらう経験は、必ず自分の糧になります。
- インタビュアーA:
- 勉強になります。確かに、他の人に評価されてお金をいただかないと、プロとしては生きていけませんからね。
- 田中先生:
- 商品を作る以上、自己満足のものは売れません。お客さんが欲しいものを作り、人の評価を得ることは中高生でもできます。チャンスがあれば、ぜひそういうことにチャレンジしてほしいですね。
感謝とこれからへのエール
- インタビュアーA:
- ありがとうございます。では、お二人から田中先生に感謝の言葉を、先生から二人にはエールをお願いします。
- 八巻さん:
- 卒業制作でも新しい視点でのアドバイスをいただき、ありがとうございました。田中先生の分かりやすい例え話は、今後自分が社会に出て人に説明する時にも見習いたいと思います。
- 岡部さん:
- 2年生になって初めて授業を持っていただきましたが、田中先生はまさに「親鳥」のような存在でした。話しやすい例えでゲームモデルの基礎を教えていただき、本当につかみが完璧で楽しかったです。ありがとうございました。
- 田中先生:
- これから社会という荒波に揉まれると思いますが、バッキバキに折れてもなんとかなります。折れた時は一旦休み、リフレッシュしてまた進めばいい。本当にキツくなったら、いつでも学校に遊びに来てください。頑張って!
- インタビュアーA:
- ありがとうございました!